松井秀喜 WBCの出場辞退 王監督に手紙

日本の勝利を考えたときに、松井の不参加は非常に大きいし残念ですが、個人的には今回はしょうがないとも思うし、辞退という選択自体は理解できます。おそらく、かなり悩んで出した結論でしょう。それに今回のWBCの大会は、ピッチャーの球数制限があったり、キューバの参加を拒否したり、また開催時期がシーズン開始直前だったりと問題も多く、少なくともプロ野球ファンが夢見ている大会の理想とは、結構開きが大きいと思います。
ただ、それはそれとしても、世間的には今回の松井の一連の行動はちょっと男を下げる形になってしまったのは否めないでしょう。悩みに悩んだとはいえ、あの王監督を始めとして、かなりの人たちをここまで待たせ続けた上、辞退という結果になったこと。また、日本代表という名誉よりも、ヤンキースという自分の所属チームの優勝を優先したこと。また、WBCの商業主義を否定していながら、一方でその商業主義の最たるメジャーに行き、しかもこのオフには退団寸前まで揉めながら、大型契約を勝ち取ったという矛盾。これまで松井には、イチローとは正反対に「好青年」「親しみやすい」というイメージが付いていたと思いますが、おそらくこの2、3ヶ月のこれらの言動は、かなりのファンをガッカリさせたんじゃないかと思います。
大型契約、WBC辞退と、ここまで自分を追い込んだからには、もう言い訳ができない厳しい状況になったわけで、来年以降の松井がそれをはね返せるかどうか、真価が問われるシーズンになるでしょう。